なきじん海辺の自然学校

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カヌー・カヤックの種類

カヤック

どこで 何をしますか どんなカヤックで

フィールド

一般的に海での利用を目的としたものをシーカヤック、川でのものをリバーカヤックと呼びます。しかしただ単純に海・川でフィールドを2分化できるわけでもありません。湖というフィールドもあるわけですが、川といってもホワイトウォーターと呼ばれるような激流域もあれば、マングローブ域のような穏やかで、海水と真水が混ざり合っているような汽水エリアもあります。このように日本には多種多様な水域がカヌー・カヤックのフィールドとして活用されています。それぞれのフィールドにおいてカヌーやカヤックがクロスオーバー的に利用されています。
シットオントップタイプのシーカヤックも沖縄などの南西諸島でのマングローブ河口で有効に活用されています。急流で回転性能が高く求められるような河川での環境と比べると、高低差も少なく流れの弱い穏やかなマングローブ河口においては、シーカヤックの直進性能が便利です。そしてある程度船長が小さくコンパクトで、狭いマングローブ内への進入に楽で、初心者にも扱いやすい安定性もあります。川なのにシーカヤック?って思われる方も多いと思いますが、このような理由から、使用する艇はクロスオーバー的な活用を通じて、楽しむ幅が広がっていきます。


海辺の自然学校のツアーも「シーカヤックマングローブツアー」という名前を付けています。

用途

レクリエーションとして、ツーリングを楽しんだり、釣りをしたりと遊び方も色々です。
冒険や探検のツールとしても活用されています。カヤックのエクスペディションです。沖縄から本州へのロングツーリングを目指し、実際に達成している方たちもいます。沖縄本島1周という探検もあります。
世界各地でのエコツアーでも活用されています。エンジンボートでは進入できないような環境を楽しむことができます。静かなので生き物に負荷をかけることなく、接近してネイチャーウォッチングを楽しむことができます。
沖縄などの南西諸島のエリアではマングローブツアーに活用されています。汎用性が高いシットオントップカヤックを用いてのシュノーケリングやダイビングも楽しいです。ポイントまで漕いでいき、そのままエントリーできます。近年はカヤックフィッシングもとても人気があります。
海でのレスキューにも活用されています。ライフセーバーが使用しているサーフスキーと呼ばれているものは最速のカヤックだと思われ、現在ではライフセービングの競技として活用されているようです。また、オープンウォータースイムレースやトライアスロンでのスイムでのガードでも幅広く活用されています。スクリューなどがないので、近くで安全に競技者のサポートをすることが可能です。
競技としてはオリンピックの種目にもなっています。スピードを競うスプリント競技、急流の定められたコースを巧みなコントロールで漕ぐスラローム競技等があります。そして川の上流から、激流を下っていくワイルドウォーター競技、カヤックで様々な技を繰り出すフリースタイル競技、1人乗りのカヤックでボールを相手ゴールに入れるカヌーポロ競技など、多彩な競技種目があります。最近ではリオデジャネイロオリンピックで羽根田選手がカヌー競技で日本人初の銅メダルを獲得しています。。

レクリエーション



探検や冒険のツールとしても
奥地まで持ち運んだり、エンジンボートが入っていけないようなところを探検できます。紀行ドキュメンタリーのグレートジャーニーもすごかったです。


世界各地のエコツアーでも
海や川、湖などいろいろなフィールドで活躍しています。海外ではクジラやイルカのウォッチングから、熱帯雨林、ジャングルクルーズなども。



カヤックフィッシング
近年、愛好家が増えてきました。国内でもカヤックフィッシングが体験できるツアーがあります。

ガードやライフセービング



トライアスロンのスイムでも
SUPやカヤック、ボートがガードしています。オープンウォータースイムレースのガードでも活用されています。ライフセービングの技術との組み合わせはとても心強いです

競技



スプリント
静水面でスピードを競います。カヤックとカナディアンの部門があります。



スラローム
川に設置したポール(ゲート)をすり抜けながらタイムや技術を競います。回転性能も大きく求められます。



ワイルドウォーター
河川の激流をくだりタイムを競います。障害物となる岩があったり、水の流れが複雑だったりという状況での競技です。



フリースタイル
激流にある波のスポットやホールと呼ばれる落ち込みなどで、カヤックを回転させたり、時にはジャンプさせたりと、高度の操船技術を競います。比較的、歴史は新しいですが、水上のロデオとも呼ばれるダイナミックな種目です。



カヌーポロ
カヤックに乗って行われる水上のポロ競技です。しかし実際はかなり激しいバトルが繰り広げられます。ボールを手やパドルでコントロールして、相手ゴールに入れますが、カヤック同士の格闘技です。



ドラゴンボート
古代中国で龍舟として生まれました。沖縄ではハーリー、長崎でペーロンです。現在は世界各地で競技が行われているそうです。

デッキ構造

オープンデッキのものとクローズドデッキのものに分かれます。オープンデッキのタイプはカナディアンと呼ばれるカヌータイプ、シットオントップと呼ばれるカヤックタイプがあります。クローズドデッキのものは基本的にカヤックと呼ばれることが多いようです。シットオントップという呼び名に対してシットイン(中に入るタイプ)と呼ぶこともあります。



オープンデッキのシットオントップタイプ



クローズドデッキタイプの1人艇

材質

カヌーやカヤックの材質にもいろいろな種類があります。
FRP ガラス繊維と樹脂で固めることで強度が得られます。広く普及しているボートもFRP製が多いです。ポリエチレンのものと比べるとすこし高価です。
ポリエチレン 大量に生産しやすいのでコストが下がり、FRP製と比べると安いです。。
布とアルミの骨格 ファルトボートなどです。
ゴム ダッキーなどのインフレータブルカヤックです。

形状


リジット
FRPやポリエステルのものはリジット(rijid)といわれています。硬くて曲がらないとか硬直したという意味があります。つまり形が変わらないということです。
リジット艇の利点はまず頑丈だということです。ビニールやゴム、布で作られているものと比べると丈夫です。こすれたり切れたり、ピンホールがあくという可能性が少ないです。どこかにぶつかっても結構大丈夫かもです。組み立てる必要がないので、すぐにエントリーして楽しむことができます。欠点としてはやはり大きいということ。つまりかさばります。手軽な持ち運びとは無縁の代物です。

ファルト(フォールディングカヤック)
布とアルミの骨格 アルミの骨組みを覆うように布地をかぶせたもの。折りたたみ式です。収納して電車に乗ったり、船の乗ったりとまさに旅のパートナー。ファルトボートとかフォールディングカヤックといわれています。

インフレータブルカヤック
ダッキーと呼ばれているようなゴム製のカヤックです。フレキシブル(柔軟性がある)カヤックというよりは、空気を入れて膨らませるインフレータブルカヤックのほうが浸透している言葉だと思います。材質はゴムやポリエチレンです。中に空気を入れることで、船体が安定します。ラフティングなどの急流下りなどにも活用されています。

いろいろなカヤック



カナディアンカヌー

一般的なカヌーです。西部劇でよく見ることがありました。オープンデッキになっていて積載量も多くなっています。複数の人数で使用したり、ツーリングや釣りを楽しむにも便利です。

カナディアンカヌー



アウトリガーカヌー

南太平洋などの島々で使用されてきたカヌーです。船体にアウトリガーと呼ばれている浮力体が取り付けられています。現在はレースや海洋教育にも利用されています。漕ぎ手のシート数によりサイズもいろいろです。OC6(6名乗り)やOC4(4名乗り)、OC1(一人乗り)もあります。



シーカヤック

安定性がよく、直進性にも優れていて、海でのツーリングを楽しむのに向いています。ラダーやスケグがついているものもあります。比較的穏やかな沿岸域用のものや、キャンプ装備を載せて外洋をツーリングできるものもあります。

シングルのシーカヤックの構造



リバーカヤック

船体が短く、回転性に優れているものが多いです。艇を回転させたり派手なアクションを楽しむためのロデオボートというタイプのものもあります。



ロデオボート

フリースタイルという競技で、艇を回転させたり派手なアクションを楽しむためのカヤックです。船体が極端に短く、バウが独特の形状となっています。



インフレータブルカヤック

ダッキーともいいます。空気を入れて膨らませて使用します。川下りにも利用されます。多少、岩などにぶつかっても衝撃をうまく逃がします。底が平らで水から出ている部分が多いので、風が強いとコントロールが効かないですが、最近ではかなり丈夫でコントロールしやすい製品も多くなっています。



フォールディングカヤック

ファルトボートともいいます。組み立て式になっていて移動や保管に便利です。アルミのフレームに船体布をかぶせてあります。古いタイプのものは木のフレームでしたので、結構重たかったです。川、湖、海でも活躍します。ただ布地の強度の関係で注意も必要です。沖縄のサンゴの海などでは特に注意しましょう。

フォールディングカヤック



シットオントップカヤック

安定性が良く、転覆しても沈まないので、ダイビングやスノーケリング、艇に乗ったままでのサーフィンにも使われます。バックレスト(背もたれ)やニーベルト(ひざ掛けベルト)も装着できます。最近では自然体験教室で多く使用されています。

シットオントップカヤックの構造



クリアカヤック

カヤックの船底(ボトム)もしくは船体(ハル)全体が透明になっているもの。材質はポリカーボネート等を使用しています。まさに自分で漕いで進んでいくグラスボートのようなシーカヤックです。ずっと海中を見ていると船酔いすることもありますので、楽しむためのコツがあります。



左の写真のものは全体が透明になっています。底部がラウンドタイプになっていて(丸くなっていて)、やや安定性が悪いです。ただしオプショナルでアウトリガーを装着することができるので、船体の安定性が大幅に改善されます。南の島のリゾートに超おすすめのカヤックです。



足漕ぎカヤック

近年、カヤックフィッシング人気のなかで活躍している足漕ぎ(ペダル)カヤックです。ペダルを蹴ることで水中のフィンやスクリューが水を押して進みます。これなら釣竿も持てますね。。

国や地域で様々な文化



スキンカヤック
イヌイットの人々が狩猟で用いていました。



バイダルカ
アリュートのカヤックです。狩猟や運搬にも使われていたそうです。



サバニ

そして悠久の時を経て、誕生した沖縄の海人(ウミンチュ)が乗っていた(今でもあります)サバニも、すばらしいカヌーのスタイルと考えてよいのでしょう。もともとは人力(漕ぐこと)、自然力(潮流・海流、風力)を活用しての超エコロジカルな航行力を結集した乗り物です。



南太平洋のカヌー

近隣の島々への航海や儀礼などに用いられたものなど、様々な用途、様々なタイプ、大きさのカヌーがあります。



古代ポリネシアの航海カヌー

写真は古代ポリネシアの木造の航海カヌーをモデルとして建造されたホクレアです。現代の航法機器を用いずに太陽や月、星など自然の目標物を頼りに航海するスターナビゲーションで2007年には日本へも。。

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