6月1日、沖縄への来島自粛の要請が解除されました。
そして海辺の自然学校では、今日、解除後初のマングローブカヤックツアーです。
4月3日のツアーを最後に自粛や休業をしていましたので、約2か月ぶりの再開となりました。
再スタートにふさわしい晴天に恵まれました。
ただ、これ以降の予約はまったく入っていません。
ほんとうに大変な状況ですが、日々の生活を頑張りたいと思います。
一部の地域ではまだ、緊急事態宣言が解除されていません。
ですから18日までは、解除された地域からの受け入れとなります。
本当に良いお天気です。
今日は湧き水散策2時間30分コースの開催です。
2名様のご参加だけで締め切らせていただきました。
県内にご在住の方です。
写真の掲載はNGですので、風景や生き物を紹介させていただきます。
海辺の自然学校では、お好みに応じて掲載を選んでいただいています。
干潮でおもいっきり潮が引いていたのですが、これからだんだんと潮が満ちてきます。
この写真を見ると、その目印がわかりますよ。
水際をよく見ると、あぶくが出来ています。
命のスープです。
カニたちがほじくり返した土や泥、満ち潮で増えてくる水が洗いはじめることで、あぶくができます。
栄養分がこうして、あぶく状になって川や海に還元されていくのです。
でも、シオマネキたちはまだまだ、頑張って食事中です。
ちょっと写真写りが悪いですが、けっこうたくさんのカニたちが活動中です。
こちらの方がわかりやすいかも。
うようよいますね。
琉球石灰岩の地形も観察したところで、また漕ぎ始めますよ。
風車も西側を向いているので、こちらのポイントは風の陰になります。
でも風が強すぎると、地形を回り込んで、風が吹き込んできます。
今、進んでいる方向です。
川の上流に向かっています。
でも、そんなにたいした距離は進みません。
浅いところは、マングローブの子供が沈み始めています。
さっきまでは空気中に顔を出していました。
こんなふうに全水没しても大丈夫です。
そして、こちら側の干潟もシオマネキがいっぱいいます。
暑いので、地面がひび割れていますね。
こちらではオスがハサミを振っている最中です。
近くにメスがいるのでしょうか?
恋のさや当てかもしれませんね。
こちらはヤエヤマシオマネキのオスの後姿です。
この方向からだとわかりにくいですね。
これはいかがですか。
ちょっとピンボケですが、前から見ると、かっこいいですね。
ちなみにハンガリー生まれのカメラマン、ロバート・キャパは世界各地の戦争を取材して、写真撮りました。しかし地雷の爆発に巻き込まれて、その生涯を終えました。
「ちょっとピンぼけ」という手記が世界的に特に有名です。
機会があれば、ぜひご覧になってください。
川から見上げると、かなり高いところに、琉球石灰岩の断崖が見えます。
解説すると、よく、「あんな高いところまで海だったんですか?」と聞かれることがあります。
海だったところが地殻変動の影響で隆起して、高くそびえたっているのでした。
地球の活動はすさまじい力を持っていますね。
沖縄島自体がそのようにして形成されました。
土や砂、泥、そして岩や石から成り立っています。
岩もいろいろな要因でできていて、性質も様々です。
石灰岩と呼ばれているものは生物起源、サンゴや海の生き物たちの死骸が堆積して、長い時間かかって出来上がったものです。
溶岩が冷えて固まってできた火成岩もあります。
沖縄の地質のことも勉強するととても面白いですよ。
写真中央は鍾乳石です。
ちょっと白っぽくなっていて、遠くからでも質感が違うような感じがしますね。
あ、ミナミトビハゼの後姿です。
目が突き出ているので、かなり広い視界を持っています。
後方も見えちゃっていると思うのですが、たまたまネットで見たものは200度以上の視野と紹介しているものがありました。
もっともっと見えているような気がします。
いくら、後ろからそっと接近しても、逃げてしまいますから。
メヒルギの林床です。
ここにもたくさんの生き物たちが暮らしていますよ。
いたいた、ベニシオマネキです。
きれいですね。
ふりかえると、あっという間に水が増えてきています。
命のスープがたくさん流れ始めていますよ。
ぶくぶくぶくぶくという音が聞こえてくるんです。
お風呂でおならをしても、こんなに連続で音は出せないですね。(良い子はマネしないでね)
すこし横からミナミトビハゼです。
よく見ると甲羅の模様が全然違いますよ。
木の根っこも独特ですね。
こちらは植樹してもらったマングローブです。
今年で4年くらいのものがあります。
あ、シレナシジミ発見!
全身、まっかっか
貫禄がありますね。
どちらもオスですよ。
板根(ばんこん)を形成しています。
青空、最高!
ソテツの花ができはじめています。
これからもっと大きくなると思います。
ほんとうにのんびりです。
新型コロナの影響で、私たちは新しい生活様式にシフトしなければいけないようです。
でも、そんなことは関係なく、沖縄の自然。マングローブの生き物たちにはしずかに時が流れていきます。
カヤックで、そんな自然にふれる体験はとても貴重です。
ここも昔は、もっときのこ岩がありましたよ。
長い時間の移り変わりの中で、風景も変わっていくのですね。
岸に戻ってきました。
スタートしたころよりも水位が高くなって、水辺がこちらに迫ってきました。
今日は
ほんとうにありがとうございました。
とても貴重なご予約です。
さっそくお申込みいただいて、とてもうれしかったです。
やはりフィールドでカヤックを漕いでいる時間は、何物にも代えられないほど楽しいです。